新年明けましておめでとうございます。
さて、昨年の夏の甲子園でベスト4の成績を収め旋風を巻き起こした県立岐阜商業。そして最も注目されたのが生まれつき左手の指がないにも関わらずレギュラーとして攻守ともに大活躍をされた横山温人選手のプレーに感動した方は多いのではないでしょうか。守備をする際もバットを振る際も手の指の役割は大きく、その指がない中で工夫と血のにじむような努力の結果、強豪校でレギュラーをつかみ取り、甲子園で大活躍する姿に鳥肌が立ちました。
横山選手の活躍する姿を見て、35年以上前に読んだ本で思い出したことがありました。僕が小学3年生の時に何度も読み返していた学研の付録「ヒットまんが」で特集されていたメジャーリーガーのジム・アボット投手です。アボット投手も先天的に手首から先がないにも関わらず、オリンピックで金メダルを獲得したり、メジャーリーグでノーヒットノーランを達成したりと伝説的な選手の一人です。まんがの中で「アボットスイッチ」(=グラブスイッチ)と呼ばれる技術でボールを投げた後に素早く同じ腕の指にグローブをはめ、ボールをキャッチした際には、素早くグローブを逆の腕に挟んで外すと同時にボールを握って投げる高度な技術を武器にメジャーリーグで活躍されていました。
横山選手やアボット選手に共通していることは、グラブスイッチという技術だけでなく、障害があっても本人が好きな野球をやり続けてきたこと、野球をさせてみようと親が前向きで「どうやったらできるか」について寄り添ってあげたこと、そしてうまくなるための練習に人一倍取り組んできたことです。何かのせいにしてできない理由を言いがちな時代の中で本当に多くの人が横山選手に力をもらったと思います。
横山選手は、甲子園出場という夢を果たし今後岐阜県の大学に進学予定で更に高いレベルの野球にチャレンジされプロも視野に入れておられます。また、合わせて、「自分のようなハンディを背負っていても、関係なくできるんだぞっていうところを甲子園の舞台でもしっかりアピールして、ハンディを抱えた子たちにも勇気や希望を持って自分でも出来ると思ってもらえるようにプレーしていきたい」とも話されておられました。一生懸命に野球に取り組むことがハンディキャップを持っている人の可能性をつぶさないことや、チャレンジのきっかけをつぶさないことなどの社会課題の解決につながっていくと信じてプレーされています。
また、年末の大掃除の際に、実家にあった30年近く前の漫画「キャプテン翼 ワールドユース編」を読んでいました。この漫画の中の大空翼の優勝スピーチで、「どうして人間はいけないとわかっている戦争を起こすのでしょう。僕はこの世界から戦争をなくしたい!神様はこの世界にサッカーという素晴らしいスポーツを授けてくれた。戦うなら正々堂々サッカーで戦おう!ボクはサッカーで世界平和を訴えたい『サッカー世界平和宣言』これが僕の優勝スピーチです」という場面があります。ご存じの通り、大空翼の夢はワールドカップ日本優勝ですが、そこに向けて一生懸命にサッカーに取り組むことで社会課題である戦争をなくす力になると信じてプレーしています。
何のために生きているのか、何のために仕事(プレー)をするのか、我々の仕事(プレー)がどのような社会課題の解決につながっているのかということについてしっかりと考えて2026年を始動したいと思います。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

