9月に入ってからの最初の仕事は、クレーム対応となった。製品自体の機能や役割としては問題が無いものの、管理上の不良でお客様にご迷惑をお掛けしていまうことになった。大変申し訳ない気持ちである。
今回のクレーム対応にあたってお客様から厳しいお言葉を頂いた。「バルブを扱っている会社としてのイロハを理解していないと言われても仕方ない」という言葉である。本当に堪えた言葉であったが、本当にありがたいお言葉でもあった。
当社は創業60年以上の会社であるが今回のクレームは油断というか慢心という要因も少なからずあったと思う。人間でいうと60歳は還暦である。還暦は干支(十干十二支)が一巡して産まれた時(赤ちゃん)に帰るということを区切りとしており、そのお祝いとして還暦祝いがある。
創業60年を越え会社自身が還暦を過ぎてくる(=同じ仕事を長くしている)と、1つの区切りとして「初心に帰る」「初心 忘るべからず」ということの大切さを、今回お客様から叱って頂いたお言葉で再認識し、自らを戒める機会となった。日々あたり前のように行っている作業や仕事をもう一度見つめなさいと、バルブの神様が喝を入れたのかも知れない。
今回のクレームは、管理上の不良であることから、書類や不良が発生した当該品の確認を行っていれば防げた問題である。しかしながら、書類や当該品に対して確認や仕組みもとても大事であると同時に、なぜその確認を行わなければならないのか、なぜその行為があるのかという、今までの歴史の積み重ねや物事の根幹をきちんと意識的に理解し、またスタッフに伝えていくことも大事なものであると感じた。
今回のブログタイトルを「初心 忘るべからず」とした。創業当時のスタッフの想い、当社がバルブの歴史、お客様からの期待など、物事の根幹といういう部分を意識して仕事に取り組みたいと思う。また、今の時代は、変化のスピードが恐ろしく早い時代でもある。残さなければならない古き良き伝統。そして見直しを図るべき悪しき慣例を整理し、刻々と変化するニーズや期待に応えたいと思う。
~追伸~
先週末の夜は久しぶりに飲みに行きました。今年初めて仕事以外で外で飲む機会です。彦根駅近くのBar・Thistle(シスル)へ、大変お世話になっている細江さんに連れていってもらいました。とても雰囲気が良く、落ち着いて飲めるお店です。大学時代に2年ほど、お酒のディスカウントショップでアルバイトをしていたので、バイト代を貯めて買った懐かしい記憶のあるお酒をチョイスしました。スコッチウィスキーの「グレンファークラス」と「タリスカ」です。共に常温のウィスキーと水を1:1の割合で混ぜて飲むトワイス・アップという飲み方で飲みましたが、久しぶりに素敵な大人の時間を過ごしました。