新年あけましておめでとうございます。
昨年末に30年ぶりに中学校の同級生の食事に行った席で、「尊敬できる先輩ってどんな人やった」という話題があがりました。その中で僕は高校時代のサッカー部のK先輩のことを思い出していました。
当時、サッカー部が強くなかったということと部員数も決して多くはないということもあって2年生の時から試合に出して頂くことも多かったです。しかし、試合に出してもらえることが当たり前になってくると油断をしてしまい、心の中で「少し練習を休んだからと言ってメンバーから外されないだろう」というおごりが生まれました。その部分を監督に見透かされて試合前日にメンバーから外されユニフォームをもらえなかったことがあります。
反対に試合に出たくても出られないK先輩がおられました。K先輩は心臓の手術を経験されており常に練習には参加されていましたが、長距離を走り続けたり激しいスプリントを繰り返さなくてはいけなかったりする試合には出られていませんでした。
K先輩はチームで一番サッカーの上手いY先輩と一緒に練習されることが多く、また、日ごろから決して手を抜かずに努力されていたので技術的にも知識的にも非常に高いレベルのプレーをされていました。
K先輩は後輩にも非常に丁寧に接してくれて、また裏方としてチームのサポートやベンチからの応援など徹底してチームを支えておられました。更には病気のことで家族に金銭的な負担をかけられない事情もあったのだと思いますが、傷んだスパイクなどもテーピングで補修されて長く使われていました。
サッカーの試合に出たくても出られない事情を抱える中で、好きなサッカーやチームのために汗を流して向き合われている背中を日頃から見せて頂いていました。ある時K先輩が短い時間だけですが試合に出場されており、限られた時間の中でスライディングシュートによってゴールを決めた姿には本当にかっこよく、そして僕自身も心底うれしかったことを今でも鮮明に覚えています。
出られるか出られないか分からない試合のために日頃から準備を怠らず決して試合に出られなくてもチームの勝利のために自らができることをするという姿勢、そしてサッカーができる場所や仲間がいるという感謝の姿勢を目の当たりにして鳥肌が立った記憶があります。
最近は子どもの数が激減していることと、クラブチームなどに所属する学生も増え小学校のスポ少や中学校・高校の部活動でメンバーが足りない状況や、メンバー全員がベンチ入りするチームも珍しくありません。必然的に試合に出られることが当たり前の中で、スタメンから外されたメンバーや交代したメンバーが少しふてくされたり、うなだれたりして試合から目をそらし応援をないがしろにしている場面も時々見かけます。
しかしK先輩のように決して病気だからと言って、試合に出してもらえないからと言ってふてくされずに自分自身ができることに一所懸命に取り組みチームに貢献しようとする尊敬できるメンバーがいてこそ本当に強いチームづくりができ、何かを成し遂げた際にはチーム全体の感動も大きくなるのではないかと思います。一緒にチームのために取り組むメンバーが増えることで未来が大きく変わっていくということに気づいてもらえる若い世代を増やしていければスポーツのみならず良い会社や地域、そして社会が形成されていくのではないかと思います。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

