先月、11月17日は当社の63回目の創立記念日であった。63年という月日はとても長く、そして厳しい道のりであったと思う。僕の祖父であり会長であった故、松尾甚太郎が興した会社である。祖父は長崎県の五島列島の出身であり、知り合いを伝手に彦根の地に移り住んだ。そして、彦根にあった中嶋バルブで修業をした後に独立した。
今は亡き会長の座右の銘は「小は小なりに工夫次第で伸びる力がある」である。中小零細企業が生き残る道は、人一倍の努力と工夫しかない。会長は商売が厳しい時代には、朝5時から夜の11時まで工場で仕事をしていた。93歳で亡くなったが、90歳まで朝8時から夕方17時まで現場に立ち続けたという礎の上に今の会社があるのではないかと思う。
創立記念日は会社がまた1つ年を重ねたということであり、毎年反省の機会にもなる。祖父が生きていた時代の努力や工夫ができているのか、ストイックに懸命に仕事に打ち込めてちるのかと自問自答するとまだまだ未熟者であると痛感させられる。亡き会長の座右の銘を1つの道標として、来年の創立記念日を迎えられるようにしたい。
~追伸~
創立記念日にスタッフに配った「クラブハリエ」のバームクーヘンです。とてもしっとりとしていて、ふわふわ感がたまりません。是非、滋賀県に遊びに来られる方はお土産に買ってもらいたいと思います。ちなみに僕は、妻の実家に初めて挨拶に伺った際に、菓子折りとして持って行きました。