9月末に彦根市立城東小学校の3年生が社会科の授業の一環でわが社の工場見学に来られました。コロナ禍で多くの企業が工場見学や会社見学を遠慮されている事情もありましたが、感染対策に注意を払いながら受け入れることにしました。

 

今回の受け入れにおいては、わが社の抱える大きな3つの課題解決のヒントになると思い敢えてチャレンジしようと考えました。

まず、1つ目は「伝わるかどうか」です。相手は小学3年生ということもあり、バルブ業界で使用している専門用語のみならず、習っていないであろう固有名詞や表現を避けて説明をしなくてはいけません。ちゃんと説明したかではなく、きちんと相手に伝わったか、その伝え方は相手にとってベストであったかということを考えなくてはいけません。

 

2つ目は「安全であったか」です。クレーン設備や機械設備のボタンやハンドルなど、子どもにとっては無意識のうちに触ってしまうようなものばかりです。機械に取り付けられている工具や加工部品を持ってしまうだけでも手が切れてしまう可能性もあります。思いもしない事故やケガを避けるために、KY(危険予知)についても普段以上の意識で挑みました。

 

 

そして3つ目は、「仕事を知ってもらえたか」です。バルブ製造業という仕事を知ってもらうことと同時に、バルブを作っている会社の中にも多くの仕事があるということを知ってもらうためです。工場見学をしてバルブ製造業という仕事を知っているかどうかは大人になった際の職業選択時に記憶の片隅に「小学校の時にバルブ工場に行ったことがあるなぁ」という記憶は大きく影響を与えます。

 

また、仕事についても狭い意味ではなく、広い意味で知ってもらおうと思いました。例えば、野球が好きだから野球選手になるということも非常に大事です。しかし、野球選手になれなかったといって野球に関わる仕事がなくなるわけではありません。バット職人、グローブ職人、スパイクメーカー、審判、グランドキーパー、野球チームの広報やスカウト、また仕事以外でも少年野球の監督やコーチなど1つの業界の中でも多くの仕事があるということを気づいてもらいたいと思いました。

 

 

不安もあり、思いがけないトラブルもありましたが上手く設営でき本当にほっとしました。質疑応答でも多くの質問をもらいました。このバルブ業界に興味を持ってもらい、またバルブを実際に触ったり操作してもらったりしてお互いに大変良い経験になりました。

これから15~20年後に一緒に働く仲間がいるかもしれないことを考えるととてもワクワクしました。

 

小学生向け座学

【座学の様子】

 

~ 追伸 ~

バルブ工場に行ったという思い出だけでなく、何か記念に残る物を持って帰ってもらおうと記念品を準備しました。会社からは、コクヨ滋賀工場さんにお願いしたノート、日本バルブ工業会さんからはバルブのマスコットキャラクター「ばるちゃん」のバッチです。また、せっかくなので工場見学時に着用してもらった安全ゴーグルもプレゼントしました。

特に男の子は、学校に戻ってから下校する際にゴーグルを着用して帰る子がいた子や、女の子でも帰宅してからゴーグルにデコレーションをしてオリジナルゴーグルに改造する子もいたという連絡をLINEで頂きました。子どもの発想は本当にすごいなって思います。